県立図書館と茨城大が協定図書資料を相互貸借(茨城新聞)

県民が利用できる図書資料がグーンと拡大―。茨城大付属図書館と県立図書館は二十六日、相互に所蔵図書を貸借できる協定を締結した。利用者はいずれかの図書館カウンターで両館の図書貸し出しを受けられるようになる。
対象図書は県立図書館が約四十二万点、茨城大付属図書館が約三十万点。市町村図書館に対する貸し出しも「柔軟に対応」(武子剛二県立図書館長)する方針で、県内全域で大学所蔵専門書の活用が可能になる。
茨城大図書館の蔵書情報はホームページで検索できる。図書は郵送か車両で運ばれるためやや時間はかかるものの、貸し出しと返却は登録した図書館で可能。
県立図書館には幅広い一般図書のほか、郷土資料や県政にかかわる資料が豊富に所蔵されている一方、茨城大には専門性の高い図書資料が多数ある。このため「互いに補完し合うことで、高度な需要に対応できる」(同館長)メリットがある。
茨城大図書館は一般県民も利用ができるが、ほとんど知られていないのが実態。協定によって幅広く蔵書を活用してもらうとともに、「大学図書館を気軽に訪れてほしい」(朝野洋一付属図書館長)としている。
県立図書館と市町村図書館は来年度、コンピューターネットワークで結び、所蔵資料を検索できる「図書館情報ネットワークシステム」の構築に着手。今回の協定と合わせ、県内にある図書館同士の連携が強まり、サービス向上が期待される。