人の目

細かなしぐさや言動からその人の考えていることや話しかけることを考えるのでしょうが、それが上手な人がまわりに多くいると八方塞な気分になります。今私がこんなことを言うときっとその人はこんなことを考えるだろう。そうやってその人が私から得た「情報」は、その人の頭の中でいいように変換され、他の誰かへと流れてゆく。そうして私の「性格」は形づくられていくのかもしれない。
そんなことを考えているものだから、たとえ私の気分が落ち込んでいて誰とも話したくないと状態にあったとしても、うっかり話し掛けられれば何か無難な答えを返さなくてはいけないという観念にかられる。でも無難な答えを返せるような心の余裕はないわけで。失点を与える機会を作るくらいなら、家でじっとしている方がよりよいと思うのです。顔をあわさない・会話をしない、という失点はあれど前者と比べれば小さなもの。家で心を落ち着けて、余裕ができてから得点を稼げばいい。
しかし明日も家を出て、会話を交わさねばならない。ただでさえ余裕のない思考回路をこんなことに圧迫されてしまうのが苦痛でならない。