Duplicateの取扱い

・伊藤浩司標本はDuplucateだらけである
研究分野が生態・植生の方を向いているからなのだろうか,ほとんど同一地点と見られるようなものがままみられる.高橋先生曰く,誰かや本人が気にするような分類学的問題を抱えている種であればそのようなことはあってもそれほどおかしくないが,伊藤先生にあっては種を問わず採りまくるところがある.伊藤先生と一緒に礼文(!)に行った人が「分類学者が環境破壊,絶滅をもたらしているのではないか」とコメントするくらいなのだからまさにごっそり採集するのだろう.

・尻ぬぐい1
こんな伊藤標本は,先日大原先生から移管された20数箱だけでなくまだあるらしい.高橋先生は,伊藤標本は弟子なり本人に処理して欲しいようだ.
高橋先生は,博物館研究員に伊藤先生を招き入れ,この辺りの作業をやってもらうという思惑があった(ある)といっているが,糖尿を患ったのか,目が弱くなっている現状ではそれもしばらくは難しいだろう.高橋先生は先生で研究の真っ盛りであって,標本の将来はもう少し長い目で処理したいようである.

・尻ぬぐい2
標本収納という末端の作業を欧米流にシステマティックにできればいいのになあ,というのは持田さんも共通して考えていることで,
持田さんはむしろ,将来博物館・植物研究を目指すような学生の有志を募って今持田さんがやっているような,ただ単純に標本を添付したり収納するのではなく標本とラベルが一致しないことを見つけるようなやや高度な作業をさせることはできないのかなあといっており,暇があれば自分でそれがやりたい(どっぷりと)とのこと.

・Duplicateの交換
北大博物館として,交換事業は現在行っていないとのこと.
植物園にその機能を任せているとのことで,伊藤重複標本は交換用として植物園に回してはどうかと考えているようだ.
昔は,京大では交換を前提に,良い標本材料(実のつきがよいなど)を発見したときには20枚の標本を作っていたそうだ.それを内外に回すと.